マルチ商法で借金！返済できず「減額シミュレーター」を試した体験談【20代/320万円/個人再生】

今の返済が厳しくて、ブラックかもしれないんです。どこの審査も落ちるし…。闇金からお金を借りるしかないと思うのですが、不安で…他に良い解決策はありませんか？

マルチ商法にハマってしまったためです。

ある時大学時代の友人から「今度無料のバーベキューパーティーをするから来ない？」と誘われたんです。

当時の私は彼氏と別れたばかりでしたし、薄給なので参加費がいらないというのは魅力的でした。そこで、気晴らしに参加してみることにしたんです。

はい…。

参加者のリーダー的な人が「今日は私のおごりだから楽しんで！」と、大盤振る舞いをしていたんです。

その人は全身ブランド物でかためていて、いかにもお金持ちという感じでした。

はい…。その人がお金持ちになった理由は、サプリメントを周りの人たちに教えてあげたからだと言うんです。

感謝もされるしお金も貯まるしいいことしかないと言われ、その場の雰囲気で興味があると話に乗ってしまいました。

そこからはあっという間で、言葉巧みにそのサプリメントを買うように誘導され、私は段ボールいっぱいのサプリメントを買うことになったんです。

最初のうちは友達や家族が買ってくれたため、とても嬉しくて追加で何箱も買っていました。資金は消費者金融からの借り入れで賄っていました。

でもそれも最初だけで、あっという間に在庫を抱えるようになってしまいました。

サプリメントが売れることを前提に借り入れをしていたため、すぐに返済に行き詰りました。

利息を払うこともままならず、滞納するようになったんです。

私の様子が変だと別の友人が気付き、事情を話すと減額シミュレーターを教えてくれたんです。

減額シミュレーターは、借金が減るか無料で簡易診断してくれるツールです。

私は詐欺の類なのではと警戒しましたが、その減額シミュレーターはきちんとした弁護士事務所が運営しており匿名で利用できたので、一度診断してみることにしました。

減額シミュレーターには「借金が減る可能性があります。」と表示されていました。

既に返済に行き詰っていたため、私はその弁護士事務所に相談することにしたんです。

弁護士さんに借金の詳細をお話すると、「個人再生で借金を減らしましょう！」と提案して下さったため、そのまま依頼をすることにしました。

債務整理の中の一つで、「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の2種類があります。

大きな違いとして、「小規模個人再生」は債権者の同意が必要ですが、「給与所得者等再生」は手続き後の返済額が多くなる代わりに、債権者の同意がなくてもすることができます。

私は「小規模個人再生」を選択しました。

「小規模個人再生」では、民事再生法の定める最低弁済額というものがあり、私の場合は借金の総額が「100万円以上500万円以下」だったので、最低弁済額は「100万円」でした。

おかげで借金を320万円から100万円まで減らすことができました。

自己破産とは違い、マイホームを持っている人はマイホームを残したまま手続きできます。

また、自己破産をすると特定の職業…例えば保険募集員、警備員、弁護士、税理士、後見人などといった職業に就くことができなくなりますが、個人再生ではこのような制限もありません。

さらに、自己破産では1点20万円を超える資産は処分する必要がありますが、こちらもする必要がありません。

もちろんあります。

まず、手続きが難しく書類も多いため、手続きに時間がかかりますし、その分任意整理と比べると費用も高額になります。

さらに信用情報に事故情報が載り、いわゆるブラックになりますし、官報に個人再生をした事実が住所氏名と共に公開されます。

官報は国立印刷局や東京都官報販売所に掲示される他、インターネットでも公開されており、誰でも見ることができます。

ただ、官報は存在自体を知らない方も多いです。インターネットで公開されているものも、住所氏名などで検索すると個人情報が出てくる…といったこともありません。

私は借金を返せていないという事実の方が重くのしかかっていたため、個人再生をする決意をしました。

返済日が近くなると気持ちが重くなったり、電話がかかってくると動機がしたりと不安な日々でしたが、現在は安心して過ごせています。

自業自得とはいえ、何人かの友人とは疎遠になってしまいました。

友人を巻き込んで申し訳ない気持ちがありますし、簡単に稼げるといった美味しい話はないと痛感しました。

今後は借金を返済しつつ、今ある幸せをよく見て生活していきたいと思います。