住宅ローンとマイカーローンはまとめられる?併用の可否や注意点を解説

住宅ローンと自動車ローンはまとめられる?注意点とデメリットも解説

目次

ローンを組むなら、今の超低金利のうちにと考える方は多いですよね。住宅や自動車の購入時期が重なることもあり、どちらを先に購入すべきか迷ってしまう方もいるでしょう。この記事では、ローンをまとめる際の注意点やメリット・デメリットについて詳しく解説します。

たとえば、「住宅ローンと自動車ローン(マイカーローン)は一緒にできるの?」「両方のローンを同時に組める条件や、まとめられる金融機関について知りたい」といった疑問を持つ方に向けて、無理のない返済計画を立てるためのヒントをご紹介します。

住宅と自動車ローンを一本化できる?

結論からお伝えすると、すでに組んでいる住宅ローンと自動車ローンを一つにまとめることはできません。これは、住宅ローンは住宅購入、自動車ローンは車の購入というように、それぞれ目的が異なるためです。そのため、契約期間や金利の設定もそれぞれの用途に合わせて決められています。一般的に、住宅ローンは金利が低く設定されている傾向があります。

もしローンを一本化したいと考えるのであれば、住宅ローンや自動車ローンに充てる予定の頭金について見直してみるのがおすすめです。特に自動車は、ローンを組まずに現金で購入する選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。住宅ローンは自動車ローンに比べて金利が低く、住宅ローン控除などの優遇制度もあるため、借りるなら住宅ローンを優先した方がメリットが大きいからです。

すでに自動車ローンを契約している場合は、まずそれを完済してから住宅ローンの契約に進んだ方が得策といえるでしょう。マイホームとマイカーは人生における大きな買い物であり、購入のタイミングが重なることも少なくありません。十分な頭金がない場合でも、すぐにあきらめる必要はありません。支払い方法を多角的に検討し、すでに契約しているローンがある場合でも、返済全体を見据えて計画を立てることが大切です。

住宅ローンと自動車ローンの併用契約は可能

住宅ローンと自動車ローンを新たに同時に組むことは可能か?――その答えは「できる」です。住宅ローンと自動車ローンは、それぞれ別のローンとして同時に組むことが可能です。

この際に重要になるのが、「返済比率」です。返済比率とは、年収に対して年間どのくらいローンを返済できるかの割合を指し、この数値によって契約の可否や借入可能な金額が決まります。

2つのローンを同時に組む場合は、それぞれの返済額を合計し、その合計額から返済比率を算出します。もしこの返済比率が、金融機関ごとの基準を超えていなければ、住宅ローンと自動車ローンを同時に契約することが可能となります。

住宅ローンと自動車ローンをまとめる際は返済額が過剰にならないよう注意

住宅ローンと自動車ローンは、一定の条件を満たせば同時に組むことが可能ですが、どちらも長期にわたって返済していくものなので、返済額については慎重に検討する必要があります。たとえば共働きの夫婦であれば、収入を合算することで借入可能額が増えるケースもありますが、その収入が今後どれだけ継続できるかなど、将来を見据えたシミュレーションを行うことが重要です。「借りられる金額=無理なく返せる金額」とは限らないため、返済額が過大にならないよう注意が必要です。

また、ローンをまとめる場合にはいくつかの注意点もあります。収入や借入総額によっては契約自体が難しくなることもありますし、住宅ローン・自動車ローンそれぞれで借入可能な金額が低くなってしまう可能性があるため、その点にも十分配慮しましょう。

住宅と車ローン併用時の借入例

金融機関では、過剰な借り入れを防ぐために「返済比率(返済負担率)」という基準を設けており、これは以下の式で算出されます。

返済比率=ローンの年間返済額 ÷ 年収

住宅ローン「フラット35」では、この返済比率の基準は次の通りです。

年収400万円未満:返済比率30%以下
年収400万円以上:返済比率35%以下

また、次の表からもわかるように、年収が高くなるほど年間および月々に返済できる上限金額も大きくなります。住宅ローンと自動車ローンの返済額が、それぞれこの範囲内に収まる場合には、理論上は両方のローンを併用することが可能です。

年収年間の返済額月々の返済額
400万円未満120万円10万円
500万円175万円約14万6,000円
600万円210万円約17万5,000円
700万円245万円約20万円

たとえば年収500万円のケースでは、月々の返済額が約14万6,000円以内に収まっていれば、住宅ローンと自動車ローンを併用することは可能です。

ただし、ローン審査では現在の借入額や返済状況なども含めて総合的に判断されます。そのため、これらの数値はあくまで目安としてとらえておきましょう。

住宅おまとめローンとは

住宅おまとめローンは、住宅購入費用と自動車購入費用をひとつの契約でまとめて借り入れることができるローンです。これとは別に「一般的なおまとめローン」と呼ばれるものもあります。一般的なおまとめローンとは、カードローンなど複数の借入れを1本化することができるローンのことを指します。

ただし、一般的なおまとめローンは住宅ローンやマイカーローンと比べて金利が高めに設定されているケースが多く、担保が不要なことから借入可能な金額も住宅の購入に必要な金額ほど高額にはならない傾向があります。そのため、主にカードローンなど比較的少額の借入れを複数まとめたい場合に向いている商品です。

この記事では、住宅ローンとマイカーローンを一本化できる「住宅おまとめローン」について詳しく解説していきます。

まずは、住宅おまとめローンの主なメリットを3つご紹介します。

  • 返済や契約の管理がしやすくなる
  • 月々の返済額が下がる可能性がある
  • 借入可能額が増える可能性がある

それでは、これらのメリットについて順番に詳しく見ていきましょう。

返済管理がシンプルにできる

契約が1本にまとまることで、管理がしやすくなります。住宅おまとめローンを利用すれば、住宅ローンと自動車ローンの返済日が統一され、金利も同一になるため、返済の手間や管理が簡単になります。

借入上限が増えることもある

住宅おまとめローンでは、審査の仕組みが異なるため、住宅ローンとマイカーローンを別々に組む場合と比べて、借入可能金額が増える可能性があります。
続いて、住宅おまとめローンを利用する際のデメリットについて解説します。主なデメリットは以下の3つです。
・借入金利が高くなる可能性がある
・取り扱っている金融機関が限られている
・審査が比較的厳しい傾向にある
それぞれの項目を詳しく確認していきましょう。

金利が高くなる可能性

一般的に、通常の住宅ローンよりも住宅おまとめローンの金利のほうが高くなるケースが多いため、総返済額で比較すると、ローンを併用して借りたほうが支払い総額を抑えられる傾向があります。

月々の支払いが軽減する可能性

住宅おまとめローンを利用すれば、住宅と車のローン金利が同一になります。一般的に、住宅おまとめローンの金利はマイカーローンよりも低いことが多く、マイカーローンより金利が下がる可能性があります。さらに、マイカーローンを単独で組む場合の返済期間は通常10年程度ですが、住宅おまとめローンでは最長35年まで設定できる場合があります。そのため、マイカーローン単体よりも毎月の返済額を抑えられる可能性があります。ただし、返済期間が長くなることで利息の総額が増えるケースもあるため、その点には注意が必要です。

利用できる金融機関が限られている

住宅おまとめローンを取り扱っている金融機関は限られています。

住宅おまとめローンは審査が厳しい

住宅おまとめローンは、一般的な住宅ローンと比べて審査が厳しくなる傾向があります。※なお、金融機関によっては商品内容や条件、審査基準が異なります。

住宅ローンと自動車ローンをまとめて利用できるローン

これまで、住宅ローンと自動車ローン(マイカーローン)をまとめて契約するケースについて見てきました。これまでは住宅ローンと自動車ローンを別々に契約するのが一般的でしたが、それに代わる便利な方法として注目されているのが「おまとめローン」です。おまとめローンは、複数のローンを一本化して返済をよりシンプルにするための商品です。以下に、現在確認できる主な商品として、3つの例をご紹介します。

ろうきん「住きっと!500」

住宅ローンとマイカーローンをひとつにまとめられる商品として、まずご紹介するのが、ろうきんの「住きっと!500」です。ろうきんは北海道から全国47都道府県すべてに拠点を持つ金融機関です。

商品名:ろうきん住宅ローン 住きっと!500
融資限度額:1億円
返済期間:最長40年
返済方法:元利均等返済(ボーナス併用も可能)
保証料:年0.10%~0.14%
担保:融資対象となる土地・建物に、原則として第1順位の抵当権を設定
生命保険:ろうきん団体信用生命保険への加入が必要です
火災保険:お客様のご負担でご加入いただきます
手数料:新規融資時や繰上返済時などに、当庫所定の手数料が発生します

北日本銀行「住宅ローンASUMO おまとめプラン」

住宅ローンとマイカーローンをまとめられる3つ目の商品として、北日本銀行の「住宅ローンASUMOおまとめプラン」をご紹介します。北日本銀行は岩手県を中心に、東北地方で広く展開している地方銀行です。

商品名:住宅ローンASUMOおまとめプラン
融資限度額:1億円
返済期間:最長40年
返済方法:元利均等返済(ボーナス併用返済は、融資額の50%まで)
保証料:融資時に一括で保証会社へお支払いいただきます
担保:対象となる土地・建物に原則として第1順位の抵当権を設定
生命保険:当行指定の団体信用生命共済に加入
火災保険:お客様ご自身の負担により加入いただきます
手数料:新規融資や繰上返済などの際には、当庫所定の手数料が必要です

JA住宅ローン「JAおまとめ住宅ローン」

住宅ローンとマイカーローンをまとめられる2つ目の選択肢として、JA住宅ローン「JAおまとめ住宅ローン」をご紹介します。JA(農業協同組合)は、日本国内でも有数の規模と信頼を誇る組織です。

商品名:JAおまとめ住宅ローン
融資限度額:1億円
返済期間:最長35年
返済方法:元利均等返済(ボーナス併用可能)
保証料:融資金利に含まれています
担保:対象となる土地・建物に、原則として第1順位の抵当権を設定
生命保険:JA所定の団体信用生命保険に加入
火災保険:お客様ご自身のご負担で加入いただきます
手数料:新規融資や繰上返済時などに、当庫所定の手数料が必要です

住宅ローンと自動車ローンをまとめるメリットとは

住宅ローンと自動車ローンをひとつにまとめる「おまとめローン」には、いくつかのメリットがあります。主なメリットは以下の3つです。ローンの一括管理ができるため、返済遅延を防ぎやすい/金利が通常より低くなる可能性がある/多重債務に陥りにくくなる

通常よりも低金利で借りられる可能性がある

「おまとめローン」のメリットとして挙げられる2つ目のポイントは、金利が低く抑えられる可能性があることです。これは、これまで利用していたカードローンなどのローンと比較して、特に魅力的な点といえるでしょう。多くのカードローンや消費者金融のローンは金利が高く設定されていることが多く、その分、返済総額が膨らんでしまうケースがあります。しかし、おまとめローンを活用すれば、それらの高金利ローンを低金利のひとつのローンにまとめられるため、金利負担を大きく軽減できる可能性があります。このように、おまとめローンは金利の面で恩恵が得られるため、返済負担の軽減と、より無理のない返済計画の実現に繋がります。

ローンの管理がしやすく返済遅れを防げる

「おまとめローン」のメリットの一つは、返済の遅れを防ぎやすい点です。ローンが複数あると、それぞれの返済日や金額を把握・管理するのは簡単ではありません。たとえば、返済日が土日や祝日に重なった場合、うっかり日程を見落としてしまうこともあるでしょう。口座に入金を忘れたまま引き落とし日を迎えてしまうケースも考えられます。その点、おまとめローンなら返済日をひとつに集約できるため、返済管理がシンプルになります。返済日ごとの手間を減らしたい方には、うれしいポイントと言えるでしょう。

多重債務のリスクを軽減できる

「おまとめローン」を利用するメリットの3つ目は、多重債務になりにくい点です。複数の金融機関から借り入れを行い、返済が難しくなる状態を多重債務といいますが、このような状況にあると、たとえば新しくクレジットカードを作ったりローンを申し込んだりする際に、審査で不利になる可能性があります。これは、多重債務の状態自体が信用情報にマイナスの影響を与えるケースが多いためです。しかし、おまとめローンを活用して借入先を一本化すれば、多重債務の状態を解消できるため、今後の審査でも悪影響を受けにくくなります。結果として、信用情報の管理にも役立つ選択肢と言えるでしょう。

住宅ローンと自動車ローンをまとめるデメリットとは

ここまでは「おまとめローン」を活用する際のメリットについてご紹介してきましたが、メリットがある以上、当然ながらデメリットも存在します。では、ローンをまとめることで生じるデメリットにはどのような点があるのでしょうか。住宅ローンと自動車ローンを一本化する際のデメリットとしては、主に次の3つが挙げられます。それぞれの内容を詳しく確認していきましょう。

金利が高くなる恐れがある

「おまとめローン」を利用する際に考えられるデメリットの1つ目は、金利が上がる可能性がある点です。たしかに、おまとめローンは一般的にフリーローンなどと比べて金利が低めに設定されていることが多いです。ただし、住宅ローンはもともと金利が非常に低い商品であるため、住宅ローンを含めて一本化してしまうと、結果として住宅ローンの金利が引き上がってしまうケースがあります。つまり、低金利のローンと高金利のローンをまとめることで、金利が平均化され、かえって金利負担が大きくなる場合もあるのです。現在の借入状況で金利の総額がすでに抑えられているのであれば、必ずしもおまとめローンを選ぶ必要はないともいえるでしょう。

対応する金融機関が限られている

「おまとめローン」を利用する際のデメリットとして3つ目に挙げられるのは、住宅ローンと自動車ローンをまとめて組める金融機関が少ないという点です。実際のところ、住宅ローンと自動車ローンの両方を一本化できるおまとめローンを取り扱っている金融機関は限られています。その結果、比較できる商品の数が少なくなり、選択肢が狭まってしまう状況が生まれます。さらに、お住まいの地域によっては、このようなおまとめローンを扱う金融機関自体がない場合もあり、相談窓口が限られてしまう可能性もあります。こうした背景から、住宅ローンと自動車ローンを同時におまとめローンに含めたい場合には、対応可能な金融機関を見つけることが一つのハードルとなります。地域性や個人の事情によってはこの点が大きな影響を与える可能性もあるため、事前に十分な情報を収集しながら慎重に検討することが重要です。

他社の借入はすべて返済が必要

「おまとめローン」を利用する場合のデメリットとして挙げられる2つ目のポイントは、他社からの借入金をすべて返済する必要があることです。たとえば、住宅ローンからおまとめローンへ切り替える際には、新たに契約するおまとめローンの借入金で、既存の住宅ローンを一括返済しなければなりません。同様に、消費者ローンやクレジットカードの残債も対象となる場合は、それらも全額完済する必要があります。このため、おまとめローンを活用するには、すでにある他社の借入金をすべて整理し、指定された方法で一括返済する準備が求められます。一括返済にはまとまった資金が必要となるため、事前に財務状況を見直し、無理のない返済計画を立てることが重要です。スムーズな切り替えのためにも、借入金の整理と計画的な対応が不可欠です。

住宅ローンとマイカーローン併用時の注意点5選

住宅ローンとマイカーローンを併用する際には、いくつか注意すべき点があります。
住宅おまとめローンは、取り扱っている金融機関が限られており、一般的に住宅ローンに比べて条件が厳しく設定されているのが実情です。そのため、実際には住宅ローンとマイカーローンを別々に併用しているケースのほうが多く見られます。
この章では、住宅ローンとマイカーローンを併用する場合における注意点について、詳しく解説しています。住宅ローンとマイカーローンの併用には、事前に確認しておくべきポイントがあるため、慎重な検討が必要です。

返済負担率に注意が必要

返済負担率とは、年収に対する年間ローン返済額の割合を指し、金融機関ではこの返済負担率が20〜35%以内に収まるように審査を行います。たとえば、返済負担率が20%で年収が500万円の場合、年間のローン返済額の上限は100万円、月額に換算するとおよそ8万3,000円が目安となります。

住宅ローンとマイカーローンを併用する場合、この返済負担率は2つのローンを合算した金額で判断されます。つまり、上記の例では、住宅ローンとマイカーローンを合わせて月々約8万3,000円までが借入の上限となるのです。

言い換えれば、月々8万3,000円を超える返済額になるような借入はできないということになります。なお、返済負担率の基準や考え方は金融機関によって異なる場合がありますので、事前の確認が大切です。

金利はそれぞれ異なる

住宅ローンとマイカーローンでは適用される金利が異なり、一般的にマイカーローンの方が金利は高めに設定されています。さらに、マイカーローンは住宅ローンに比べて返済期間が短くなるケースが多いため、月々の返済額が予想以上に高くなることもあります。住宅ローンとマイカーローンそれぞれの毎月の返済可能額を十分に考慮しながら、無理のない範囲でローンを計画することが大切です。

変動金利は将来の金利変動に注意

変動金利の場合、一定期間ごとに金利の見直しが行われ、金利が変動します。金利が上がると利息も増え、返済しなければならない金額が増加するため、注意が必要です。
一方で、固定金利は5年や10年などの期間中、あらかじめ決められた金利が適用され、その期間中は毎月の返済額が変わる心配がありません。期間終了後には、再び変動金利を選ぶか、固定金利を継続するかを選択できますが、一般的に固定金利は、その時点の変動金利よりも高めに設定されているため、慎重な検討が求められます。

返済日は可能な限り統一する

住宅ローンとマイカーローンを併用して契約する場合、支払いもそれぞれ2口になります。返済日が異なるままだと、それぞれの支払い状況を確認する手間も2口分必要です。もし返済日を指定できるのであれば、同じ日にまとめておくと支払いの整理がしやすくなります。

無理のない返済計画を立てる

返済負担率は年収(額面)を基準に計算されますが、実際にローンの返済に充てるのは手取り収入からとなるため、月々どの程度の返済が可能かは手取り額をもとに確認することが大切です。金融機関が算出する返済負担率による返済可能額はあくまでも目安であり、その上限まで借り入れてしまうと、家計が圧迫される恐れがあります。ご自身の生活状況と照らし合わせながら、無理のない金額でローンを組むよう心がけましょう。

ローン審査でチェックされるポイント4選

ローン審査の際に、金融機関がチェックする項目はいくつも存在します。
この章では、住宅ローンやマイカーローンなどを借りるときに、金融機関がどのような点を重視して審査を行っているのかについて、詳しく解説していきます。
ローン審査において金融機関が確認するポイントは、一つではなく複数あるのです。

過去の滞納歴の有無

ローン審査の際には、滞納歴が審査結果に影響を及ぼします。クレジットカードの支払いをはじめ、公共料金や携帯電話料金の滞納についてもチェックの対象となります。

申告内容に嘘がないかの信用性

信用できる人物かどうか、発言や書類の記載事項に嘘がないかなども確認されます。

収入や年齢などの返済能力

年収・年齢・職業・貯蓄額などから、返済能力があるかどうかが確認されます。

他社からの借入状況

他社からの借り入れ状況や返済状況は、ローン審査に影響を与える要素となります。どの程度の金額をどのくらいの期間借りているか、自社のローン返済に支障が出ないかどうかなどが審査時に確認されます。

住宅ローンをまとめて契約したい人におすすめ

住宅ローンをまとめて組むのがおすすめな人は、以下のようなタイプが挙げられます。

まず、複数の引き落としに煩わしさを感じている方。毎月、公共料金や保険料、カードローンなど複数の支払いが口座から引き落とされている場合、口座残高の管理や返済額の確認が煩雑に感じられることがあります。特にカードローンを含む複数のローンを抱えていると、返済計画が混乱しやすくなり、うっかりミスのリスクも高まります。こうしたケースでは、おまとめローンを活用することで、支払いが一本化され、返済管理がぐっと楽になります。

次に、毎月の家計が厳しいと感じている方にも、おまとめローンは向いています。現在のローン返済が家計に大きな負担となっている場合、返済期間を延ばすことで月々の返済額を減らすことが可能です。その結果、生活費に余裕が生まれ、家計の安定にもつながります。

おまとめローンを検討する際は、金利や契約条件をしっかりと比較し、自分の収支状況に合ったプランを選ぶことが大切です。金融機関や返済方法の選択肢が広がることで、借金管理がしやすくなり、日々のストレスを軽減する効果も期待できます。適切に活用することで、より安定した生活への一歩を踏み出せるでしょう。

住宅ローンとマイカーローン、どちらを先に組むべき?

住宅ローンとマイカーローンを同時期に利用する場合は、住宅ローンを優先して契約するのがおすすめです。一般的に、住宅ローンは借入金額が大きく、審査も厳しい傾向があります。そのため、先にマイカーローンを組んでしまうと、住宅ローンを申し込んだ際に借入可能額が減ってしまう可能性があります。

一方で、マイカーローンの審査時には、住宅ローンのように担保を取っているローンはそれほど重視されないことが多いです。そのため、住宅ローンを先に契約したほうが、マイカーローンへの影響は少ない傾向にあります。

マイカーローンを先に契約すると、住宅ローン審査時に頭金を多く用意しなければならないケースもあるため、事前にしっかりと計画を立てることが大切です。

以下では、住宅ローンを先に組んだ場合と、マイカーローンを先に契約していた場合の、住宅ローン借入可能額の計算方法について解説しています。住宅ローンとマイカーローンを併用する場合は、まず住宅ローンを優先しましょう。

住宅ローンか自動車ローンを既に組んでいる場合は?

住宅ローンや自動車ローンのいずれかをすでに契約している場合、次に新たなローンを組む際には「収入に対する返済比率」が重要なポイントになります。返済比率とは、新たな借入れが可能かどうか、また借入可能な金額を判断するための基準のひとつです。

たとえ住宅ローンや自動車ローンをすでに利用していても、年収に対する返済比率に余裕があれば、新しいローンを組むことが可能です。返済比率が金融機関の定める範囲内であれば、追加の借り入れを前向きに検討できる状況といえるでしょう。

一方で、返済比率がすでに上限に達している場合は、新たなローン契約が難しくなります。基準を超えてしまうと、追加の借入れが認められず、ローンの申し込み自体が通らない可能性があります。

そのため、すでにローンを抱えている方が新たなローンを検討する際は、まずは自分の収入と返済能力を見直し、返済比率を十分に把握することが大切です。返済比率の管理は、新たなローン契約を成功させるための重要な鍵となります。

住宅ローンを先に組んだ場合の影響

Aさん(35歳)、年収600万円、返済負担率30%、変動金利3.5%で試算した場合
600万円 ÷ 12カ月 = 月収50万円
50万円 × 30%(返済負担率)= 月々の借入可能額15万円
15万円 ÷ 4,132円(3.5%の変動金利で100万円あたりの月返済額)× 100万円 = 約3,630万円(借入可能額)

マイカーローンを先に組んだ場合の影響

Aさん(35歳)年収600万円、返済負担率30%、変動金利3.5%、マイカーローン借入金額300万円、借入期間60回(5年)、金利3.0%、返済額54,000円、残債150万円の場合

600万円 ÷ 12カ月 = 50万円(毎月の収入)
50万円 × 30%(返済負担率)= 15万円
15万円 − 54,000円 = 96,000円(Aさんの住宅ローンに充てられる毎月の借入可能額)
96,000円 ÷ 4,132円 × 100万円 = 約2,323万円(住宅ローンの借入可能額)

住宅ローンを先に利用したケースと比較すると、マイカーローンを先に契約している場合、借入可能額は約1,307万円少なくなります。
住宅ローンの借入可能額を試算する際、マイカーローンの残債を直接差し引いて計算するわけではない点に注意しましょう。

ローンをまとめたいなら専門家に相談を

ここまで、住宅ローンと自動車ローンをまとめる場合のメリットやデメリットといった重要なポイントを解説してきましたが、実際にライフプランニングから自分たちだけで計画を立てるのは、非常に難しいと感じた方も多いのではないでしょうか。自分にとってどの返済方法が最適なのか、何が必要なのかを判断するには、ある程度の知識がなければ、検討に多くの時間を費やしてしまう可能性があります。

返済に関しても、金利や商品の選び方、返済期間、ランニングコスト、収支バランスなど、理想的なおまとめローンの組み方は多岐にわたります。将来にわたって困らないためには、どの方法を選ぶか慎重に判断する必要があり、そのためには専門家のサポートが欠かせません。

住宅の購入を検討している一方で自動車も購入したい方、または将来を見据えた財務計画を立てたい方にとっては、経験豊富なファイナンシャルプランナー(FP)と一緒に計画を立てていくことが非常に重要です。

そこでおすすめしたいのが、「無料で何度でも」相談できるマネーキャリアです。マネーキャリアには、ローンに特化した優秀なファイナンシャルプランナーが多数在籍しており、相談満足度は98.6%という高評価を得ています。「ローンを組みたいけれど、何から始めたらいいかわからない」といった漠然とした不安も、しっかりと解消することができるでしょう。

まとめ|住宅ローンと自動車ローンはまとめられる?注意点と対策

住宅ローンと自動車ローンは、それぞれ異なる目的に基づいて組まれるローンであり、基本的には一つにまとめることはできません。各ローンは用途に応じて別々に契約することになりますが、収入に対して返済可能な年間金額が決まっており、それぞれのローンについて個別に検討する必要があります。住宅ローンと自動車ローンを別々に組む方法の他に、選択肢としておまとめローンがあります。

ただし、住宅ローンと自動車ローンを同じ金融機関で借りるおまとめローンの場合、返済日や引き落とし口座を統一できるため、管理がしやすくなるという利点がありますが、金利負担が増加する可能性がある点は重要なデメリットとして留意しておくべきです。このため、各自の状況に応じて最適な選択を慎重に検討することが必要です。

そのため、住宅ローンを組みながら車のローンも検討している方は、自分に最適な選択を見つけるために、お金のプロに相談することをおすすめします。