債務整理後にクレジットカードが使えない?いつから作れる?タイミング・対処法を解説!

任意整理後などの債務整理後クレジットカードはいつから作れる?更新できる?

目次

本記事では、クレジットカードの任意整理などの債務整理の基本知識から、債務整理後にクレジットカードを作れるようになるタイミングについて詳しく解説します。

さらに、債務整理後にクレジットカードを使いたい方への対処法や、比較的審査が通りやすいクレジットカード会社の紹介も行います。ぜひ参考にしてみてください。

この記事は、以下のような方におすすめです。

  • 債務整理をした後でもクレジットカードが使えるか知りたい
  • 債務整理をする前に準備しておくべきことを確認したい
  • 債務整理後でも審査に通りやすいクレジットカードを探している

Q &A:債務整理後クレジットカードは使えない?いつから作れる?更新はできる?

債務整理をした場合のクレジットカード利用に不安を感じているAさんと、実際に債務整理を経験したBさんが、「債務整理後にクレジットカードが使えない?いつから作れる?」というテーマについて話しています。

Aさん: 債務整理をするとクレジットカードが使えなくなるって聞いたんだけど、本当なの?例えば、債務整理後にクレカを使いたくても、もう無理なのかな?

Bさん: そうだね、債務整理をすると確かにクレジットカードが使えなくなるよ。私も債務整理をしたときに、持っていたカードは全部使えなくなった。更新もできなくなるから、債務整理でクレジットカードを使い続けるのは難しいんだ。

Aさん: えっ、そうなんだ…。じゃあ、新しくクレジットカードを作るのもできなくなるの?

Bさん: 一時的にはそうなるね。でも、債務整理完済後クレジットカードを作れるようになるタイミングがあるよ。一般的には、完済してから5年くらい経つと信用情報機関の事故情報が消えるから、その時期を待つ必要がある。

Aさん: 5年か…。でも、債務整理 クレジットカード 何年後に使えるようになるかって、やっぱり個人差があるの?

Bさん: そうだね。信用情報機関によって登録期間が違う場合もあるし、自己破産だと10年くらいかかることもあるんだ。でも、債務整理をしていないカード会社なら、少し早く使える可能性もあるよ。

Aさん: なるほど…。ちなみに、債務整理後に今まで使ってた クレジットカードを更新できたって話も聞いたことあるけど、そんなことってあるの?

Bさん: 債務整理後にクレカを更新できたケースは聞いたことないかも。途中与信っていう決まりで、カード会社が信用情報をチェックすることが多いから、債務整理をすると更新前に解約されるのが一般的みたいよ。

Aさん: そっか…。詳しく教えてくれてありがとう!債務整理後のクレジットカードの扱いについて、よく考えるようにするよ。

Bさん: うん。焦らず、信用情報が回復するのを待つのが大切だよ。必要なら専門家に相談してみるのもいいと思う!

クレジットカードの任意整理とは

クレジットカードの任意整理は、債務整理の一種で、クレジットカード利用による借金について、債務者が弁護士や司法書士を通じて債権者(主にクレジットカード会社)と交渉し、返済額の減額を目指す手続きです。任意整理では、将来利息のカットや返済期間の延長が行われます。

クレジットカードが使えなくなるなどのデメリットはありますが、借金を確実に減らせる効果が期待できるため、返済に行き詰まっている場合には有効な選択肢です。また、クレジットカードを含む貸金業者からの借金が年収の3分の1を超える場合は、任意整理を含む債務整理を検討することがおすすめとされています。

リボ払い・ショッピングローン、キャッシングでも任意整理ができる

クレジットカードの任意整理では、ショッピングローン、リボ払い、キャッシングによる借金が対象となります。ただし、一括払いやボーナス払いの場合は、カット対象となる利息がないため、任意整理をしても借金の減額にはつながりません。この場合は、返済額の負担を軽減するために、長期分割払いへの変更を交渉し、毎月の返済額を減らす手続きを進めることになります。

債務整理後にクレジットカードは使える?

債務整理後のクレジットカード利用はできるのか、使えるのかを見ていきましょう。

ブラックリスト入りする(信用情報機関に事故情報が登録)

債務整理の手続きを行うと、信用情報機関に事故情報(通称ブラックリスト)として登録され、原則としてクレジットカードを作ることができなくなります。弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、債権者宛てに受任通知が送付され、その後、以下の3つの信用情報機関に事故情報が報告・登録されます。

  1. 全国銀行個人信用情報センター(KSC):銀行や信用金庫、信用保証協会など
  2. 株式会社シー・アイ・シー(CIC):クレジットカード会社や信販会社
  3. 株式会社日本信用情報機構(JICC):クレジットカード会社や消費者金融

金融機関やクレジットカード会社は、これらの信用情報機関に登録された事故情報を照会し、利用者の信用状況を確認しています。事故情報が登録される期間は通常5年ですが、KSCでは個人再生や自己破産の場合、10年間情報が保持されます。このため、KSCに登録されている場合は、10年が経過するまで住宅ローンを組むことが難しくなります。

なお、事故情報が登録されるのは債務整理を行った場合だけではなく、以下のケースでも登録される可能性があります:

  • 債権者からの複数回の支払督促に応じなかった場合
  • クレジットカードの審査に落ちた場合
  • クレジットカードを短期間で解約したり、強制解約された場合

クレジットカードは債務整理後、即日利用できなくなる

信用情報機関に事故情報が登録されると、クレジットカードは即座に使用できなくなります。また、多くのカード会社では会員規約に従い会員資格が取り消され、解約扱いとなります。クレジットカードの利用には、ショッピング機能とキャッシング機能がありますが、債務整理を行うと基本的にどちらの機能も利用不可となります。

家族カード・ETCカードも利用できなくなる

クレジットカードに付随して発行されたETCカードは、クレジットカードが利用できなくなると同時に使用不可となります。また、契約者の家族名義で発行された家族カードも同様に利用できなくなります。このように、債務整理の対象となるクレジットカードに関連するすべての付随カードが使えなくなる点に注意が必要です。生活費の支払いにこれらのカードを利用している場合は、事前に支払い方法を変更しておきましょう。

任意整理などの債務整理後にクレジットカードは作れない

任意整理を行った後はクレジットカードを作ることができません。その理由や詳細について詳しく解説していきます。

クレジットカードの更新はできない

任意整理を行うと、これまで利用していたクレジットカードの更新ができなくなります。また、クレジット機能が付帯されたETCカードも、原則として利用が停止されます。

クレジットカード会社は、会員の信用状況を定期的に確認する「途中与信」を行っています。この途中与信により、信用情報に事故情報が登録されていることが確認されると、これまで利用可能だったクレジットカードも使用停止となる可能性があります。

たとえば、楽天カードの会員規約には、以下のような条件で会員資格を取り消せる旨が記載されています。

第19条(カード利用の停止、会員資格取消し)

  1. 当社は、会員が次の各号のいずれかの事由に該当した又は当社が該当したと判断した場合、会員資格を取消すことができ、加盟店等に当該カードの無効を通知又は登録することがあります。
    (4)差押・破産・民事再生申立・取引停止処分があった場合等、会員の信用状態が著しく悪化した場合。

引用:カード会員規約|楽天カード

このように、信用状態の悪化によりクレジットカードの利用が制限されるため、任意整理後はクレジットカードの更新や利用が難しくなる点に留意しましょう。

ブラックリスト入りする

任意整理を行うと、信用情報機関に事故情報が登録され、いわゆる「ブラックリスト」の状態となります。
この状態になると、新たな借入れやクレジットカードの発行、さらには住宅ローンの申込みなどができなくなります。

ブラックリストから情報が消えるのは、債務整理が完了してからおおよそ5年後が目安です。それまでの間は、信用情報に傷がついた状態が続くことを理解しておきましょう。

クレジットカードの新規発行ができない

任意整理を行うと、信用情報機関に事故情報が記録されるため、クレジットカードの新規発行ができなくなります。信用情報機関は以下の3つが存在します。

  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC)
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC)

任意整理を行った場合、各信用情報機関に登録される情報や、ブラックリストが消えるまでの期間を以下の表にまとめました。

信用情報機関任意整理で登録される情報ブラックリストが消えるまでの期間加盟している会社
CIC・支払条件変更
・支払総額変更
任意整理完済から5年以内消費者金融およびクレジットカード会社
JICC・クレジットや金融機関等の契約
・返済条件変更
・返済総額変更
・2019年9月30日以前:受任通知の送付日から5年以内
・2019年10月1日以降:任意整理完済から5年以内
消費者金融およびクレジットカード会社
KSC・任意整理をした記録(登録はない)任意整理完済から5年以内銀行および政府系金融機関

CICとKSCでは任意整理完了後5年でブラックリストが消えますが、JICCは契約時期によってブラックリストが消えるタイミングが異なります。

信用情報機関に事故情報が登録されることで、返済能力がないとみなされ、新たにクレジットカードを発行することができなくなります。

クレジットカードの借金を債務整理する前にすること

クレジットカードの借金を任意整理する前に行うべき準備について解説します。

  • クレジットカードに紐づいた口座の残高をゼロにする
  • クレジットカードのポイントを使い切る
  • 通信料金や電話機の本体代金を任意整理の対象から外す
  • 携帯料金の支払い方法を口座引き落としに変更する

以下で、それぞれのポイントを詳しく解説します。

クレジットカードに紐づく口座残高を無くしておく

任意整理を始める前に、クレジットカードに紐付けられた銀行口座の残高をゼロにしておくことをおすすめします。
受任通知が弁護士や司法書士から送信されるタイミングによっては、前月分の引き落としが行われる可能性があります。この場合、引き落とされた金額が返金されない可能性が高いです。
こうした事態を防ぐためにも、クレジットカードに紐付けられている銀行口座の残高をゼロにしておくことが重要です。

クレジットカードのポイントは使っておく

任意整理を始める前に、クレジットカードのポイントを全て使い切るようにしましょう。
手続きが始まると、クレジットカードは利用停止となり、それまでに貯めたポイントが失効してしまいます。
ポイントは商品券や電子マネーなどに交換できるため、債務整理の前に使い切っておくことで、無駄なく活用できます。

携帯料金の支払いはクレカ払いから口座引き落としに変更しておく

クレジットカードの借金を任意整理する場合、携帯電話料金の支払い方法をクレジットカード払いから口座引き落としに変更しておきましょう。
任意整理の手続きが始まるとカードが強制解約され、携帯料金の支払いができなくなる可能性があります。
支払いを滞納すると電話回線が停止され、生活や仕事に支障をきたす恐れがあります。
そのため、携帯料金の支払い方法をあらかじめ口座引き落としに変更しておくことを忘れないようにしてください。

携帯の本体代金・通信料金は任意整理の対象外にする

携帯電話の通信料金や機種本体代金は、任意整理の対象から外すことをおすすめします。
これらを任意整理の対象に含めてしまうと、携帯電話が強制解約される可能性が高まるからです。
また、任意整理後に新たに携帯電話を契約するのは非常に難しいため、この点も事前に理解しておきましょう。

クレジットカードは債務整理後いつから作れるようになる?

債務整理後は、完済してからおおよそ5年程度、クレジットカードの利用が制限されます。
では、クレジットカードを再び作れるようになるのはいつからなのでしょうか。
ここでは、債務整理の種類ごとに詳しく解説します。

任意整理の場合、返済完了から5年後

任意整理手続きが終了してからおよそ5年後には、クレジットカードの作成が可能になるといわれています。
任意整理で合意した条件に従い借金を完済し、その完済後5年が経過すると、信用情報機関に登録されていた事故情報が削除されるためです。

個人再生の場合、5年〜10年後

個人再生を行った場合、クレジットカードを作成できるようになるのは、手続き完了後5年から10年後となります。
CICおよびJICCでは、借金を完済してから5年で事故情報が削除されます。一方、KSCでは手続き開始決定日から10年、または完済後5年のいずれか遅い方が事故情報の削除タイミングとなります。

自己破産の場合、免責許可決定の確定日から最長10年後

自己破産を行った場合、クレジットカードを作成できるようになるのは、免責許可決定の確定日から最長で10年後です。
以下は信用情報機関ごとの事故情報の登録期間です:

  • CIC: 事故情報の発生日から5年
  • JICC: 事故情報の発生日から5年
  • KSC: 破産開始決定日から最長10年

自己破産の情報は信用情報機関に最長10年間記録されます。この期間は、任意整理や個人再生と比べて長く設定されています。特にKSCに加盟する銀行系のカードは、自己破産後10年間は新規作成ができない点に注意しましょう。

特定調停の場合、返済完了から5年後

特定調停を行った場合、クレジットカードを作れるようになるのは、完済後5年が経過してからです。
CICやKSCでは、「契約期間中および取引終了後から5年間」は事故情報が記録されるため、結果的に事故情報が最大で約8年間残ることになります。

債務整理後クレジットカードが利用できない場合の対処法

任意整理などの債務整理後にカードを利用する方法として、以下の選択肢があります。

  • デビットカードを発行する
  • 家族に家族カードを作成してもらう
  • 後払い決済サービスを活用する
  • QRコード決済などのキャッシュレス決済を利用する
  • プリペイドカードを使用する

これらの方法について、詳しく解説します。

デビットカードを利用する

デビットカードは、利用と同時に指定された口座から金額が引き落とされる仕組みのカードです。口座残高の範囲内でしか利用できないため、申し込み時に審査が行われません。そのため、任意整理などの債務整理後でも単独でデビットカードの申し込みが可能です。

家族カードを利用する

任意整理を行っても、家族の信用情報には影響しません。そのため、配偶者名義のクレジットカードを利用するだけでなく、新規で申し込むことも可能です。また、配偶者名義のクレジットカードに付随する家族カードを発行すれば、任意整理をした本人もカードを使用できるため、有効な代替手段となります。

任意整理などの債務整理後は、自分名義で新たにクレジットカードを作成することが難しくなります。その場合は、家族に家族カードを発行してもらう方法を検討しましょう。家族カードの審査は主契約者である家族に対して行われるため、信用情報機関に事故情報が記録されていても利用可能です。

スマホ決済・電子マネーを利用する

多くの店舗では、クレジットカード払いだけでなく、電子マネーやスマホ決済にも対応しています。これらの支払い方法は、事前に現金でチャージすることで利用可能です。また、クレジットカードが必要と思われがちなインターネットでの買い物でも、電子マネーやスマホ決済が利用できる場合が増えています。

キャッシュレス決済を利用する

任意整理などの債務整理後でも、QRコード決済などのキャッシュレス決済を活用すれば支払いに困ることはありません。QRコード決済はコンビニやレストランなど幅広い場所で利用可能で、後払いの仕組みがないためクレジットカードのように請求が後から来ることはなく、使い過ぎるリスクも少ない点が特徴です。

後払い決済を利用する

任意整理などの債務整理後でも、「Paidy(ペイディー)」などの後払い決済サービスを利用することが可能です。後払い決済サービスは、商品購入時ではなく、購入後に支払いを行う仕組みです。このサービスはネットショップや一部の実店舗で利用でき、クレジットカードに比べて審査がそれほど厳しくありません。ただし、支払いを忘れると遅延損害金が発生するため、支払いの管理には十分注意が必要です。

ETCパーソナルカードを利用する

高速道路などで利用できるETCカードは、債務整理後に使用できなくなります。しかし、高速道路を頻繁に利用する方にとって、ETCカードがないのは不便です。そこで、債務整理後におすすめなのが、高速道路会社のネクスコが発行しているETCパーソナルカードです。

ETCパーソナルカードは、最低4万円の保証金を預託し、通行料金を口座引き落としで支払う仕組みのカードです。このカードは、一般のクレジットカードとは異なり、保証金を預託することで信用調査が不要となるため、を行った方でも申し込むことが可能です。

プリペイドカードを利用する

任意整理などの債務整理後にクレジットカードが使えなくなった場合でも、プリペイドカードは利用可能です。プリペイドカードは、あらかじめお金をチャージして使用する仕組みのカードで、審査なしで利用できるため、ブラックリストに登録されている人でも問題なく使えます。任意整理後にクレジットカードが使えない場合の具体的な対処法については、以下の記事で詳しく解説しています。
任意整理後にクレジットカードは使えなくなる?再発行する方法やポイントも解説!

債務整理後のクレジットカード作成注意点

債務整理後にクレジットカードを作成する際の注意点は以下の通りです。

  • 信用情報機関で自身の情報を照会する
  • 債務整理時に利用していたクレジットカード以外のカードに申し込む
  • キャッシング枠を希望しない
  • 審査が極端に甘いクレジットカードは存在しない

これらのポイントについて詳しく解説します。

信用情報機関で情報照会をしておく

クレジットカードを作成する前に、信用情報機関で自身の情報を照会しておくことをおすすめします。
任意整理などの債務整理の記録が消えているか確認し、問題がないことを確認してから申し込みを行いましょう。
CICやJICCでは、インターネットを利用して情報照会が可能です。ただし、インターネットでの照会は24時間対応ではないため、利用可能時間を事前に確認しておきましょう。

信用情報機関名インターネット照会費用郵送費用窓口照会
CICクレジットカード払い・キャリア決済500円定額小為替証書1,500円なし(2023年2月28日でサービス終了)
JICCクレジットカード払い1,000円定額小為替証書・クレジットカード1,000円現金500円
KSCなし定額小為替証書1,000円なし

債務整理前に利用していたカード会社以外の会社に申し込む

債務整理後にクレジットカードの新規作成を申し込む際は、債務整理前に利用していたカード会社を避け、別の会社に申し込むことをおすすめします。
債務整理を行ったカード会社は、過去の信用情報を保持しているため、審査が通りにくい可能性が高いためです。

審査が甘いクレジットカードはない

審査が極端に甘いクレジットカードは存在しません。
しかし、比較的審査に通りやすいクレジットカードはあります。
この後、任意整理などの債務整理後におすすめのクレジットカード会社をご紹介します。

複数同時に申し込みをしない

クレジットカードの審査に落ちた場合でも、複数のクレジットカード会社に同時に申し込むのは避けましょう。
短期間に複数の会社へ申し込むと、クレジットカード会社から信用リスクが高いと判断されることが多いためです。
審査に通らなかった場合は、一定期間を空けたうえで、別のクレジットカード会社に申し込むことをおすすめします。

分割払いの履歴などのクレジットヒストリーを残す

債務整理後に信用情報機関のブラックリスト掲載期間が終了すると、事故記録だけでなく過去のクレジットカード利用履歴も削除されます。この状態は「スーパーホワイト」と呼ばれ、数年間クレジット履歴が全くない状態です。スーパーホワイトの状態でクレジットカードを再申請すると、過去に債務整理をしたと疑われて審査に落ちることが少なくありません。スーパーホワイトの状態で審査を通過するには、信用情報機関に分割払いなどのクレジットヒストリーを残すことが重要です。流通系や貸金業系のクレジットカードで限度額が少額のものを利用することで、クレジットヒストリーを積み上げやすくなります。

もし審査に落ちたら半年以上の期間をあけ申し込む

審査に落ちた場合は、次の申し込みまでに半年以上の期間を空けることをおすすめします。何度も申し込みを行い、そのたびに審査に落ちることを繰り返すと、さらに審査が通りにくくなる可能性があります。また、審査に落ちた理由が信用情報機関の記録がまだ抹消されていないことにある場合は、期間を空けずに申し込んでも審査に通ることは難しいでしょう。

虚偽(嘘)の情報で申し込むのは危険

クレジットカードの審査に落ちたからといって、虚偽の情報を記載して申し込むのは絶対に避けましょう。
収入や職業、勤務先などで嘘を記載すると、カードが発行されないだけでなく、最悪の場合には詐欺罪で逮捕されるリスクがあります。

審査に落ちた理由をしつこく問い合わせるのはNG

審査に落ちた理由をカード会社に繰り返し問い合わせるのは控えた方が良いでしょう。
そのような行動は、カード会社にマイナスの印象を与える可能性があるためです。

債務整理後におすすめのクレジットカード会社

以下では、任意整理などの債務整理後におすすめのクレジットカード会社を紹介します。
楽天カード・三井住友カード(NL)・アメックス・ACマスターカード 、それぞれの特徴について詳しく解説していきます。

楽天カード

楽天カードは、楽天グループが発行するクレジットカードで、年会費が永年無料で利用でき、楽天ポイントを貯められるのが特徴です。
専業主婦や学生でも申し込みが可能なため、審査が比較的甘いカードといえるでしょう。

出典:https://www.rakuten-card.co.jp/

アメックス

アメリカン・エキスプレス(American Express)カードは、日本在住の成人でEメールアドレスを持ち、本人確認書類を提出できる方が申し込めるカードです。
楽天カードや三井住友カード(NL)とは異なり、申込対象は満20歳以上の成人に限定されています。
また、過去の実績よりも現在の取引状況を重視する特徴があるため、他のクレジットカードで審査に落ちた場合でも挑戦できる可能性があるカードと言えるでしょう。

出典:https://www.americanexpress.com/jp/credit-cards/green-card/

ACマスターカード

ACマスターカードは、アコムが発行するクレジットカードで、年会費が無料であり、最短即日発行が可能な点が特徴です。

また、独自の審査基準を採用しているため、他社の通常の審査に落ちた方でも発行できる可能性があります。そのため、インターネット上では「審査が甘い」「審査が緩い」といった口コミがよく見られます。

ただし、利用する際にはデメリットも理解しておくことが大切です。主なデメリットとしては以下の点が挙げられます。

  • 支払い方法は「リボ払い」のみなので利用には注意が必要
  • 家族カードの発行ができない、ポイントサービスもない
  • 支払い時、分割払い・ボーナス一括払いはできない

これらを踏まえ、ご自身の状況や許容範囲に応じて利用を検討しましょう。

出典:https://www.acom.co.jp/lineup/credit/

三井住友カード(NL)

三井住友カード(NL)は、三井住友カードが発行する年会費永年無料のカードです。
カード番号・有効期限・セキュリティコードが券面に記載されていないナンバーレスデザインが採用されており、安心して利用できます。
18歳以上であれば、専業主婦や学生でも発行可能であるため、比較的審査が緩やかなカードと言えるでしょう。

出典:https://www.smbc-card.com/camp/numberless/index.jsp

債務整理後のクレジットカードについての疑問は専門家に聞く

この記事では、クレジットカードの債務整理に関する基本的な知識から、任意整理などの債務整理後に新しくクレジットカードを作れるタイミングについて詳しく解説しました。債務整理完了後、5年が経過すると新たにクレジットカードを作成することが可能です。

また、現在借金返済に悩んでいて、借金問題の解決を目指している方は24時間対応している法律事務所や司法書士事務所への無料相談・法テラスの無料相談などを活用してみましょう。

債務整理後のクレジットカードに関してよくある質問

債務整理とクレジットカードに関して、よく寄せられる質問は以下の通りです。クレジットカードを債務整理の対象から外すことはできる?電気や水道料金も債務整理の対象になるのか?などの疑問について、それぞれ回答していきます。

公共料金(ガス・水道・電気)も債務整理の対象になる?

電気・ガス・水道といった公共料金の滞納も、基本的に債務整理の対象に含まれます。ただし、いくつかの例外が存在します。任意整理の場合、裁判外での交渉となるため、電力会社・ガス会社・水道局では原則として対応してもらえません。個人再生では、裁判所への申立てが可能ですが、手続き開始前の6カ月分の滞納金は減額対象になりません。一方、自己破産では多くの公共料金が対象に含まれますが、下水道料金は非免責債権に該当するため、支払い義務が残ります。免責の対象となるのは、自己破産の開始決定前に発生した料金であり、開始決定後に発生した料金は支払いが必要となる点にも注意が必要です。

任意整理などの債務整理したらクレジットカードはいつから使えますか?

任意整理が完了してから5年が経過し、信用情報機関で事故情報が削除されると、クレジットカードの利用が可能になります。新規にクレジットカードを作成する前には、信用情報機関で情報照会を行うことをおすすめします。

クレジットカードの借金は、債務整理の対象から外せる?

債務整理でクレジットカードを対象から外せるかどうかは、選択する手続きによって異なります。個人再生や自己破産では債権者平等の原則が適用されるため、すべての債権債務が対象となり、クレジットカードだけを対象外にすることはできません。一方、任意整理では交渉する相手を選ぶことが可能なため、クレジットカードの債務を対象外にすることが可能です。この場合、任意整理後も一時的にはクレジットカードを利用できる場合がありますが、最終的には解約されることになります。また、任意整理を行うと信用情報機関に事故情報が登録されるため、カード会社が途中審査を行うタイミングで解約される可能性があります。

過払い金を請求した場合、クレジットカードは利用できなくなる?

過払い金を請求しても借金が残らない場合、過払い金請求をしていない会社のクレジットカードは引き続き利用可能です。ただし、過払い金請求を行った会社のクレジットカードは利用停止になる可能性があるため注意が必要です。詳しくは以下の記事をご覧ください。

任意整理などの債務整理後におすすめのクレジットカードは?

任意整理後におすすめのクレジットカードは以下の通りです。
楽天カード
三井住友カード(NL)
アメックス

任意整理をしたら支払いはいつから始まる?

受任通知の送付後、最初の支払いが始まる時期は通常3ヶ月から6ヶ月程度です。返済額や返済期間といった条件の和解が成立した時点で、支払いが開始されます。

借金の時効か、債務整理だったらおすすめは?

借金には時効があり、特定の条件を満たすと返済義務が消滅します。
時効の援用とは、「時効制度を利用して返済義務を免除する」という意思を債務者が正式に表明する手続きです。
もし時効の援用が難しい場合は、債務整理を検討するのがおすすめです。