債務整理で弁護士費用が払えない時はどうすれば良いの?対処法はある?

債務整理をするには、弁護士などの専門家に依頼する費用をはじめ、多くの費用が掛かります。

けれど「手元に使えるお金がないから債務整理を検討しているのに、費用が払えないと債務整理ができない」と悩む人も多いでしょう。

実際には、手元にまとまったお金がなくても債務整理はできる可能性が高いです。今費用が支払えない状態でも、債務整理をする対処法について解説します。

手元にお金がなくても債務整理は可能

手元にまとまったお金がなくて費用がすぐに支払えなくても、債務整理はできます

弁護士事務所によりますが、分割払いや後払いを用意しているところが多いからです。

分割払いや後払いを利用すれば、手元にお金がなくても債務整理の依頼ができます。

分割払いに手数料や利息は発生しない

なお、分割払いや後払いにした場合「手数料や利息が発生して余計に支払うお金が高くなるのではないか」と心配になる人もいるかもしれません。

実際には、分割払いや後払いには手数料や利息を設けていない弁護士事務所が多いです。

今手元に費用を支払えるだけのお金がなくて、分割払いや後払いを利用しても費用の金額は変動しないことがほとんどです。

あるとしても、多少の事務手数料が追加されるだけですので、安心して分割払いや後払いを利用しましょう。

分割払いは6〜12回が目安

弁護士費用を分割払いにした場合、無理なく毎月支払える金額に調節してくれます。

弁護士の法律事務所は債務者の借金問題を解決して経済的な立て直しをするために、債務整理の依頼を受けます。

法外な手数料を取らないのと同じく、分割払いの回数にも柔軟に対応してもらえるでしょう。

はっきりと「〇回まで」と分割回数を決めている法律事務所はあまりありません。

実際に分割払いにした場合、6~12回払いとなることが多いです。6~12回払いを目安に、依頼した人が無理なく支払える範囲で分割回数が決まります。

借金で困ってるのに分割払いにしても大丈夫なの?

弁護士費用はその場で支払えなくても、分割払いや後払いにすれば債務整理の依頼ができます。

ただし、「今借金の返済で苦しいのに、弁護士費用まで分割になって支払えるのかどうか」と分割払いを利用してまで依頼すべきか迷う人もいるでしょう。

債務整理をすると、以下のメリットが得られます。

  • 債務整理を依頼した時点で貸金業者からの請求が止まる
  • 今まで返済に当てていた資金を債務整理の費用に回せる
  • 債務整理費用は借金返済金額よりも安く済む

分割払いや後払いを利用して債務整理をした方が結果的に借金問題解決につながるのを覚えておきましょう。

債務整理を依頼した時点で貸金業者からの請求が止まる

債務整理を弁護士に依頼すると、弁護士から貸金業者に受任通知が発送されます。

受任通知とは、依頼を受けた弁護士が債務整理の手続きを開始することを、貸金業者側に通知するためのものです。

受任通知の発送と同時に、貸金業者からの催促や取り立てなどの請求がストップします。

催促や取り立てが止まっているうちに、債務整理に必要な費用を貯めることが可能です。

今まで返済に当てていた資金を債務整理の費用に回せる

催促や取り立てがストップしている間、返済に充てていた資金は債務整理の費用に回せます。そのため、債務整理をしてから分割払いの費用を支払うことも可能です。

債務整理費用は借金返済金額よりも安く済む

債務整理をすると、将来利息や遅延損害金のカットや借金総額の圧縮、借金返済義務の免除などが受けられます。

借金の返済金額を債務整理によって減らせる、または返済自体をなくせるので、借金返済金額よりも債務整理費用を支払ったほうが安く済むことになります。

債務整理費用が払えなくなってしまったら

分割払いや後払いを利用して弁護士に債務整理を依頼したあと、債務整理費用が支払えなくなることがあります。

債務整理費用の分割払いや後払いは無理のない範囲で設定されるので、費用が支払えなくなること自体はほとんどありません。

ただし、いきなり仕事を解雇された、事故や病気になって働けなくなって収入が途絶えたなど、やむを得ない事情で債務整理費用が支払えなくなることがあります。

弁護士へかならず連絡をする

債務整理費用が支払えないと分かった時点で、きちんと弁護士に債務整理費用が支払えなくなったことを連絡しましょう。

弁護士との話し合いを通じて月々の支払金額の支払いなどに応じてくれる可能性が高いです。

音信不通になると催促や取り立てが再度はじまることも

支払えなくなったからと言って、音信不通になったり、連絡をせずに支払いを滞納したりするのは厳禁です。

依頼者との信頼関係がなくなったなどの理由で依頼した弁護士などが依頼を辞任してしまうことになります。

依頼が辞任されると、債務整理手続きも完了しません。その結果貸金業者からの催促や取り立てが再度はじまることになります。

弁護士費用が払えない場合の対策

弁護士に支払う費用がなくても債務整理をしたい場合には、以下の方法があります。

  • 法テラスを利用する
  • 司法書士に依頼する
  • 分割払いにする
  • 債権者への支払いをストップする

法テラスを利用する

法テラスとは正式名称「日本司法支援センター」を指し、国によって設立された法的トラブル解決のための総合案内所です。

法テラスが設けている支援制度のひとつに、「費用立て替え制度」があります。

費用立て替え制度は債務整理にかかる着手金や実費などの弁護士費用を法テラスが立て替える制度です。

利用者は債務整理後に立て替えた費用を法テラスへ分割で支払います。

費用立て替え制度を利用するには、収入が一定以下であること、勝訴の見込みがあること、民事法律扶助の趣旨に適することの3つの条件を満たす必要があります。

司法書士に依頼する

債務整理は弁護士ではなく司法書士にも依頼できます。司法書士に依頼した場合、弁護士よりも依頼費用が安いメリットがあります。

  • 弁護士に依頼した場合…任意整理は4〜5万円+成功報酬10%、個人再生・自己破産は30~50万円
  • 司法書士に依頼した場合…任意整理は2〜4万円+成功報酬10%、個人再生・自己破産は20~40万円

ただし、司法書士ができる債務整理は借金140万円以下の場合のみです。借金総額が140万円を超える場合は弁護士にしか依頼できません。

分割払いにする

弁護士費用をすぐに支払えなくても、ほとんどの法律事務所では分割払いに対応しています。

相談者に無理のない範囲で分割払いに応じてくれる場合がほとんどなので、まずは弁護士の無料相談などを活用してみましょう。

債権者への支払いをストップする

債権者への支払いを止めた分、債務整理の費用に資金を回せます。

ただし、債権者への支払いをストップするには、弁護士または司法書士に依頼して受任通知を発送し、催促や取り立てを止めなければいけません。

自己判断で返済を止めてしまうと、遅延損害金が発生したり、取り立てが多くなったりします。

受任通知を発送できるのは弁護士か司法書士のみですので、まずは相談してみましょう。

まとめ

債務整理の費用を支払えなくても、分割払いや後払いに対応している法律事務所がほとんどです。

債務整理を依頼したほうが、借金の返済総額よりも安く済みます。条件が満たせれば法テラスの立て替え制度も利用可能です。借金問題解決のために、まずは弁護士へ相談してみましょう。

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