「奨学金返済ができない」が自殺動機に。学生を蝕むローン返済がきつい【借金ニュース】

奨学金が返済できず自殺する事例が発覚。奨学金返済がきつい。


今回はどんな借金にまつわるニュースですか?

Aさん

もぐら博士

警察などの調査で、2022年の自殺者のうち「奨学金返済がきつい・できない」といった奨学金返済苦を理由とする自殺件数が10件にのぼったことがわかった。

これは、2022年から自殺者の統計が見直されて、自殺原因・動機に「奨学金返還の項目」が追加されたことによって明らかになったんだ。


なるほど…「奨学金は借金だ」って言いますもんね。学生ローンと同じですよね。

Aさん

もぐら博士


奨学金の利息は年利3%が上限だから、消費者金融や銀行でお金を借りるよりは負担は少ないね。ただ、そうはいっても学校卒業後の新卒の少ないお給料から奨学金を何年も返済していくと考えるとかなりきついよね。

実際、2013年ごろから減少傾向にはあるけど大学生の二人に一人が「奨学金」を利用していると言われているよ。

国は、返済不要の「給付型奨学金」の拡充を進めているみたいだけど、有識者からは「現在返済中の人向けの施策が必要」「奨学金返済を苦にして自殺した10件、これは氷山の一角に過ぎない」との意見も。

今回、各都道府県警察が自殺と判断した事例を警察庁・厚生労働省が調査。遺書・遺族への聞き取りなどから明らかになった自殺原因の項目(例:「親子関係の不和」や「仕事の失敗」など)に、今回から「奨学金の返済苦」が追加された。今回の調査では、2022年の自殺者のうち「奨学金返済がきつい・できない」といった奨学金返済苦を理由とする自殺件数は10件にのぼった。

2021年度、日本学生支援機構 JASSOから奨学金を利用した学生は148万人で、その内およそ8割が貸与型を利用。卒業後の返還期間は12~20年に及ぶという。返還額は1千万円前後になるケースも。

奨学金返済を苦にした自殺に対し、世間の意見は?

奨学金返済を苦にした自殺に関して、ツイッター上では「奨学金の返済は卒業後何年もかけて苦しむからきつい」「自殺未遂者はもっといるだろう」「奨学金ではなく学生ローンに名前を変えた方がいいのでは?」などといった意見が。

実際に、奨学金の返済に追われ「結婚や出産」を諦める若者もいるケースから未婚化・少子化がさらに加速するのではないかという意見もありました。

奨学金の返済がきつい、対処法は?

奨学金の返済がきついからといって、返済を滞納した場合、延滞金発生や催促から始まり、ブラックリスト入り・裁判・差し押さえなどという事態に発展します。滞納前に適切な対処をすることが重要です。

奨学金返済がきつい時の解決方法として下記5つをご参考ください。

「返還期限猶予」や「減額返還」の救済制度を利用

奨学金返済が難しくなる主な原因は、無収入や低収入。日本学生支援機構では、年収が低い方や収入が減った方などを対象にした、救済制度があります。

年収300万円以下の場合「返還期限猶予」
年収300万円(所得200万円)以下の方は、最長で10年返済を待ってもらえる「返還期限猶予」という制度を利用することができます。必要書類を提出し、1年ごとに申請することにより返還終了年月が延期されます。

年収325万円以下のばあい「減額返還」
年収325万円(所得225万円)以下の方は、月々の返済額を2分の1または3分の1に減額できる「減額返還」を利用することができます。適用期間は最長15年、必要書類とともに1年ごとに申請する必要があります。

貸与型第一種の場合「所得連動返還方式」に変更

無利息で借りられる貸与型第一種の奨学金の場合、一般的な「低額返還方式」から「所得連動返還方式」に変更し、月々の返済額を減らすことができます。

所得連動返還方式では、収入の少ない方は返済額が少なくなり(卒業後の収入に応じて通常の返済額が調整されるため)月々の負担が軽くなります。

しかし、毎月の返済額は減っても返済総額は変わらないため、返済は長期にわたります。
これらの救済制度を活用しても返済総額が減ったり返済が免除されたりするわけではないので、根本的な解決方法にはならない可能性もあります。

救済制度は滞納して延滞金が発生してしまってからでは利用ができないので、滞納前にできるだけ早く申請することが重要です。

奨学金返済の悩みを「NPO法人POSSE」に無料相談

親や親戚など周囲への相談が難しい場合は、「NPO法人POSSE」の無料相談を活用してみるのが良いでしょう。

奨学金返済の悩みをはじめとし、お金がない問題に関する無料相談ができ、相談件数は年間2000件以上という実績のある法人です。

相談は、電話やメール、NPO法人POSSEの生活相談公式LINE、ホームページの相談フォームなどから受け付けているようです。


弁護士、行政、NPO、教育機関など、多様な団体と協力して問題解決に向けてアドバイスやお手伝いをしてくれるので精神的な負担が減るだけでなく解決に向けて動くことができます。

NPO法人POSSE公式ホームページ:https://www.npoposse.jp/

奨学金返済の悩みを周囲へ相談

先ほど紹介した救済制度が利用できない場合は、正直に周囲に「奨学金返済が苦しい」という旨を相談しましょう。

滞納するといずれ連帯保証人や保証人に連絡がいくため、その前に一度相談してみることをお勧めします。

両親や親せき、友人など信頼できる人に相談し、立て替えてもらえる場合、滞納を回避することができます。

奨学金を債務整理する

債務整理とは、借金の減額手続きのことで、大体は弁護士や司法書士に依頼して進めます。

債務整理には任意整理・個人再生・自己破産の3種類があります。それぞれに特徴があるため、借金理由や本人の事情などによって適切な手続きを選ぶ必要があります。

任意整理

任意整理は、裁判所を介さず交渉によって利息や延滞金をなくすことができます。それ以外の元金のみを3~5年で返済していく手続きです。

奨学金の上限金利は3%なので、利息をカットしても返済総額があまり変わりません

個人再生

個人再生は、裁判所を介して借金を5分の1から10分の1にし、減額された借金を3~5年で返済していくことができます。

奨学金以外にも借金がある方や住宅を残したい方にはおすすめです。任意整理では元金のカットはできませんが、個人再生では元金もカットできるため、毎月の返済負担大きくなくすことができます

自己破産

「自己破産」は裁判所を介して借金をゼロにする手続き。どんなに多額の借金でも返済の義務は一切なくなりますが、住宅を失ったり財産を失ったりするというデメリットを伴います。

奨学金を債務整理するデメリット


奨学金を債務整理(減額手続き)するなら、個人再生か自己破産がおすすめってことか。デメリットはあるんでしょうか?

Aさん

もぐら博士

個人再生と自己破産のデメリットは、支払えなくなった借金の返済は、連帯保証人や保証人が肩代わりしなきゃいけないという点!
奨学金には連帯保証人や保証人を付ける必要があり、個人再生や自己破産をすると連帯保証人や保証人に返済の義務が残ることを覚えておこう!


もし自分が奨学金返済がきついってなった時、保証人になった家族に迷惑かけるのってちょっと気が引けるな…。

Aさん

もぐら博士

その気持ちも分かるよ〜。
ただ、「奨学金を除いて手続きができる任意整理」という対処法があったり、「人的保証(連帯保証人が親・保証人が親戚)か、機関保証(保証料を支払って保証会社が保証)かによって肩代わりの対象が異なる」とか、債務整理は奥深いしケースによって対処法もさまざまだから一度法律事務所の無料相談を活用しておくのもいいと思うよ!

状況によって、ベストな方法をアドバイスしてくれるはず!

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